事業再生や経営改善では、精緻な計画を立てることが重要だと言われます。
私自身も、それ自体は正しいと思っています。
一方で、現場に長く関わってきた中で、
計画はあるのに、現場が動かない場面を何度も経験してきました。
これは事業再生の現場だけでなく、
私自身が関わってきた店舗ビジネスでも同じです。
振り返ると、問題は計画がなかったことではありません。
また、計画の正確性や、戦略の良し悪しでもなかったと感じています。
多くの場合、
計画の中に、現場の意思決定が入り込む余地がほとんどないことが原因だと考えます。
計画は上で作られ、
現場はそれを実行するだけが前提になる。
そうなると、計画はどうしても他人事としての作業に分解されてしまう。
もちろん、
計画のすべてについて、現場と合意形成を行うことは現実的ではありません。
ただし、
具体的なアクションの部分については、
現場が関わる余地をつくることはできるはずです。
どう動くのか。
どこまでなら現実的か。
どの判断を現場に委ねるのか。
こうした点を話し合いながら決めていくことで、
計画は少しずつ現場のものになっていきます。
あらかじめ、
現場が考え、判断できる余白を持たせた計画。
それがないままでは、
どれだけ整った計画でも、現場は動きません。
計画があるのに現場が動かないとき、
そこには必ず理由があります。
その一つが、
現場の意思決定や関わり方を見越した設計が、
計画の中に織り込まれていないことではないか。
この点については、
私自身も引き続き考え続けていきたいテーマです。

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